バックカントリー用語
富良野岳ジャイアント尾根山行に行ってきました。参加者は山岳スキーとボードの混成です。ボードは全員が「スプリットボード」愛用者ときた。彼らは間違いなく可処分所得が多い、くしろ山岳会の富裕層です。
さて、富良野岳は例年にない少雪で埋まりきらない沢やブッシュ、ガスで視界不良なG尾根、我々を抜いて行く大勢の「密」なスキーヤー・ボーダー達など、ハラハラでした。とはいえ、滑りに選んだべべルイ沢上部は、奇跡的なフカフカのノートラックだったのが幸いです。
今回はバックカントリー用語を、富良野岳山行の写真とともにご紹介します。一年を通して道内各地の山々を登り、年末年始もほぼ山籠もり。行動力がパンパないOさんの報告書より転載します。
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スプリットボード:割れ板。歩く時は2枚、滑る時は1枚にできるスノーボード。歩く時ビンディングの向きを付け替えて、板から踵を上げられる。
踵が上がるスキー:歩く時は板から踵が上がるようビンディングを設定。滑る時は踵を固定。
シール:クライミングスキン。歩く時に板の裏に張れば登ることができる。ゆっくりと滑ることもできる。
ノートラック:誰も滑っていない(斜面)。
トラバース:標高の差があまりない移動。
トレース:雪の踏み跡。
冬の富良野岳Gジャイアント尾根:斜度、広さ、雪質、周囲や遠くの山々の絶景などで人気。コロナ前は海外からも多数が押し寄せ混雑するほど。ヌッカクシフラヌイ川渡渉とベベルイ川沿いのトラバース、吹きさらす尾根の厳しい風雪と極寒が「おふらの様」をピリ辛にしている。
雪洞:緊急時に冬山で一晩過ごすビバークのため、雪に掘る穴。
弱層:積もった雪の中にある不安定な部分。雪崩面となる。
CT:コンプレッションテスト。柱状に「彫り出した」雪の上から圧力をかけて弱層の状態を知る。
雪崩トランシーバー:ビーコン。雪崩に埋まった人・が発信する・を捜索する ため各自が身につける無線機。
ラッセル:雪をかき分けて進むこと
垂直気味のトレース:富良野岳はシーズン初めに登った人のトレースがそのシーズン中使われる傾向がある。最初の人が「直登〜まっすぐ登る」しちゃうと、シーズン中はみんなが直登する羽目に。短時間で高度を稼げるが、シールが効きづらく体力が必要。
シールに磨かれ:スタッドレスタイヤで磨かれる交差点の路面と同じ状況
ヘッデンナイター:日没後ヘッドランプを点けて滑ること。雪上なので案外明るい。緊急時に備えて光量があるヘッドランプと予備バッテリー持参を心がけるべし
パック:雪の表面が強風に叩かれたり溶けたりして硬くしまっている
ストックボード:ボードに両足を固定したまま、ストックで雪を押して「登る」。ボードは腕力も重要?
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冬山に入らない人は、何のことやらさっぱり・・・かもしれませんね。
冬は難易度が格段に高くなります。装備も重くなって雪の中を進む体力もいるし、雪崩に対する知識や装備を使いこなす技術も必要。道なき道を行くので、ルート・ファインディングできないとそもそも山には入れない。
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