クテクンベツ川遡行 報告

コース    沢遡行

メンバー  6名

430mクテクンベツ川登山口  7時00分出発、14時30分到着(登り3時間 / 下り4時間)

この山行は参加条件として、沢遡行経験者、懸垂下降研修、沢渡渉研修受講者など、沢装備も必要となる為、その条件を満たしていなければ参加する事の出来ない山行となります。

その為、参加者はこれらの条件をクリアしていると言う事になりますが、私はと言えば4月に山岳会へ入会をして、クライミングがあると聞き、なんか楽しそう‼と、何もわからないままアリーナでの練習へ参加、その流れで5月の芽登ロック懸垂下降研修に必要となるクライミングギアを秀岳荘へ買いに行き、6月には阿寒川の沢渡渉研修へ参加する為、沢シューズや沢スパッツを購入し、そして今回初めてのクテクンベツ川遡行の実践となりました。

事前練習として、金曜日にもアリーナでクライミングに必須であるロープワーク、懸垂下降を何度も教わり復習、練習をして臨みます。

当日6時に中標津のセブンイレブンに集合、そこから6台でクテクンベツ林道終点にある登山口まで移動します。そこで沢装備を装着し、準備を整えて7時00分LDが入山届を書いて出発です。

クテクンベツ川 柱状節理

歩いて直ぐに藪を漕いで数分で川のある所に出ます。お天気も良く、川の中を歩くのがとても気持ちが良いです。少し進むと滝が見えて来ました。更に進むと断崖絶壁がそびえ立っています。

これは柱状節理と言うようでLDからも説明がありましたが、調べてみると武佐岳と俣落岳の溶岩によって出来た地層で、五角形や六角形の柱状の割れ目が生じ岩石の柱が集合したものとあり、まさに自然が長い年月をかけて作り上げた絶景です。

クテクンの滝

登山口から1キロほどでクテクンの滝が見えて来ます。滝の落差は25m程で、これもまた圧巻の光景です。

渡渉していて思ったのは川の水の透明度が高く澄んでいて、クテクンベツ川の連続する滝は本当に素晴らしいと言う事です。

更にここから上流に行く為、落石を注意しながら泥斜面を攀じ登り、やっと登り切ったと思ったら次は背丈程ある笹藪に突入します。会山行で行った阿寒川の時以上で笹が長く固い為、気をつけないと顔や目、鼻、耳にまでガンガン突き刺さってきます。もちろん笹藪には標識など一切なく、笹で道がわからなくなる為、LDが木に道標のピンクテープを巻いて進みます。

笹藪を抜けてまた川へ出ると次から次へと滝が現れます。

クテクンベツ川

その一つの滝壺でYさんがなんと‼満面の笑みでお腹まで浸かって記念撮影をしていました。もちろんお腹から下はずぶ濡れです。確かに真夏ならダイブしたくなるような滝壺で、私も数年前にカムイワッカの滝で泳いだ記憶が甦りました。

クテクンベツ川

9時を過ぎたくらいで予定通り566m二股に着きます。LDがまず滝を登り、支点となる木にロープをかけて一人ずつ肩がらみ(阿寒川の沢渡渉研修で教わったロープワーク)で引っ張ってくれます。

全員が登り今度はロープの回収と束ねる作業が待っています。ロープは濡れて重くなり、それを両肩に掛けてLDが束ねて行きますが、これもアリーナでのクライミングで何回も教わったものであり、実践では如何にこれを素早く出来るかが大事と常々言われていて、流石に実践でのLDのロープさばきは素早いものがありました。


そこからも川を何度も渉りながら進んで行きます。ロープを使った沢登りで時間を要した事もあり、10時00分過ぎに590m二股到着、予定していたクテクンベツ岳までは行かずにここを終点とし休憩を取って、10時30分下山開始となります。

出発前にLDより、下りでは懸垂下降が3箇所とのお話しがありました。30分程川を下って1回目の懸垂下降です。一番手にSLが降りて、後のメンバーのリードをしてくれます。芽登ロックの懸垂下降を思い出しながら慎重に降りて行きます。

2回目の懸垂下降は初めての滝です。またSLが先頭に降り、冷たい滝壺に浸かって私達をリードしてくれました。

クテクンベツ川

3回目、最後の懸垂下降は滝の距離が長い為、LDが2本を繋いだロープ技術で準備をしてくれます。今度はLDが一番手で降ります。そして全員が今回の目的でもある実践での懸垂下降を無事に終了する事が出来ました。

当たり前ですが、実際の沢ではアリーナでの練習とはかけ離れるほどの難易度や想定外の事があり、スリルと楽しさもありましたがもっと練習を重ねなければと思いました。

後は休憩を取りながら来た道を戻り、また同じ笹藪を漕いで、道標につけたピンテを回収して、14時30分頃登山口へと到着しました。

今回の沢山行は、山とはまた違った景色で、自然の偉大さを感じる事が出来る貴重な体験となり、本当に参加出来て良かったと思います。来年はもっとレベルアップして、もう一度あの素晴らしい光景を見に行けたらと思います。

お天気も良くて最高の沢デビューとなりました。LD、SL、メンバーの皆様ありがとうございました。

帰りはメンバー全員で中標津のマルエー温泉で汗を流し、ツルツルになっての解散となりました。

何回も転んだりドボンもして、足の脛もかなり打ってしまったけど、ケガしないで無事に下山出来て良かったー‼

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お次の会山行は南クマネシリ岳です。

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