三笠新道~沼めぐり周回コース

2022年6月26日 (日)

参加者  男性6人  女性4人

行程   大雪高原温泉→ひぐま情報センター→沼コース→三笠新道→高根が原→白雲避難小屋→緑岳→大雪高原温泉

高原温泉沼

一年のうちで2〜3週間しか通る事が出来ず「幻の登山道」と呼ばれている三笠新道を通るコースは、登山者の憧れとなっていますが、この時期 くしろ山岳会でも毎年恒例の山行となっています。今回のメンバーで三笠新道経験者はリーダーただ1人!  あとの9人は全員初めてのコースです。それだけに いつもにも増してワクワクドキドキで眠れなかったのはきっと私だけではないはず!!

朝7:00  大雪高原温泉に集合した後  ヒグマ情報センターでレクチャーを受けました。

・今日の高根が原は風がとても強い

・沼巡りコース一周は沢の水が多くなっている

・例年に比べ 雪解けが早く、ヒグマの活動も活発になってきていて目撃情報も多数、三笠新道の通行止めも早くなるかもという事でした。

サブリーダーを先頭に7:20出発。水芭蕉がたくさん咲いています。ヤンべ温泉分岐の沢も紅葉の時期とは違い水量も勢いもすごいので 、人ひとりやっと通れる橋を渡るのも怖い感じです。さらに進むとすぐに雪渓も出てきて、木道と雪渓とを繰り返し 沼を眺めながら先へと進みます。

8:40 休憩ポイントの緑沼でリーダーが「嫌な感じしかしませんね」と、緑岳の南東方向にレンズ雲を発見!   レンズ雲が出来るのは 上空の風が強く 悪天候の前兆だそうです。

レンズ雲

その後も光が当たってキラキラと輝く綺麗な沼をいくつも通り 三笠新道分岐へと向かいます。途中、高根ヶ原の斜面の雪渓に映っている雲の影の動きがとてつもなく早く、上空の風の強さを物語っていましたが、その情景がなんとも美しく目を奪われました。

高原温泉沼

分岐辺りで 三笠新道を下って来た女性に「高根ヶ原に向かうんです??」と声をかけられ「そうです。」と答えると、「上は本当に前に進むのがやっとな物凄い爆風で 自分も緑岳から下る予定だったが、緑岳を廻るよりは三笠新道を下る方がまだいいだろうと判断した」との事でした。爆風は私たちの想像以上のようで、そこでのリーダーの判断は 最大行けても高根ヶ原まで、でも無理だと思ったら 途中でも引き返すというものでした。

三笠新道

そして いよいよグレード5 三笠新道!!先行者のトレースに沿って歩いたり、木の枝をかき分けたりしながら少しずつ進みます。そして 1567ピーク手前でついにピッケルの準備とアイゼン装着!みんな この日のために雪山訓練にも参加していますが、少々忘れてしまってもいるので、心の中で「フラットフッティング」「滑って滑落してしまったらアイゼンが雪面に引っかからないように足を上げて」など呟きながら一歩一歩慎重に登っていきます。これが登山ルート??というような、なかなか凄い沢を登ったところで 休憩。

三笠新道

標高にして 残り130M程で高根が原分岐という所で、風や斜面の状態をみてリーダーが今日はここで撤退の判断。あと一歩という感じではありますが、憧れの三笠新道をとりあえずここまで来れただけでも大満足でした。

三笠新道分岐まで戻った後は、 来た道を戻るのではなく、渡渉もある沼めぐり周回コースの続きをぐるっとまわることになりました。ここからが またアドベンチャー感満載!!

ヤンベタップ沢

秋には干上がって空っぽになってしまう空沼も水で満ち溢れ、この時期の通常のルートも通れず、こういう時には高巻きするということもリーダーに教わりました。ドロドロの斜面でズルっと滑ったり、足元の雪渓が崩れて ヒヤリとしたり、渡渉箇所も 普段より水も多く勢いもあったのですが、誰一人ドボンすることなく のぞき地獄に到着!その後 ヤンべ分岐を通り ヒグマ情報センターに戻ってきて 14時に本日の山行は終了となりました。

当初の予定とはコースが変わってしまいましたが、 「今日のコース楽しかった!」「これはこれで良かったね」などなどみなさんご満悦のようでした。さて、来年の三笠新道はどんな事が待っているかな?! 今から楽しみですね!

余談ですが、その後の大雨で 6月29日から高原温泉の林道は冠水して現在通行止めになっているそうです。

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