西別岳で「地形読み」をメインにした定例山行を行いました
くしろ山岳会の5月定例山行2回目は、地元の西別岳です。
先日「地図とコンパスによる読図(基礎編)」講習会を受けた新入会員も参加して、学んだことを実際のフィールドを照らし合わせてさらに理解を深める、地図読みをメインにした山行です。
西別岳は、標識や登山道がしっかりと整備され、道迷いのリスクが無い山ですから「そんなところで地図とコンパスを出すの?」と不思議に思うかもしれません。
今回の山行は、「地図読み」というより「地形読み」がメイン。
実は、西別岳は尾根や沢、ピークやコルなどの地形が非常に分かり易く、地図から地形を読み取る練習に最適なのです。
机上で理解したことを、実際のフィールドで確かめ、感覚をつかみ、得られた情報をフィードバックします。
このサイクルを回していくことで、地図読みの理解度を深めていくことが可能なのです。
登山道が大きく変わるポイントでは、地図とコンパスで進行方向を確認します。
事前に尾根と谷に色付けした地図で、実際の地形を確認しながら歩きます。
「等高線の間隔が1mmだと斜度は22度。だいたいスキー場の中上級コースくらい」といった斜度感もつかみつつ、地図の針葉樹・広葉樹マークを見ながら植生も観察します。
コル(鞍部)は下から這いあがった風が通り抜ける場所です。
這いあがってきた風は少しでも低い所を通ろうとしますから、標高が高い山頂より、コルの方が風が強いことを体感します。
地図から多くの情報を得られるようになれば、「風が強い場所を予想して、その手前で雨具を着用する」「きつい登りの手前で小休止する」といった行動を取ることができます。
楽しさを優先する山行では、どうしても地図読みがおろそかになりがち。
「がっちり地図読み山行」ができるのも、山岳組織の良さだと思っています。
次回の定例山行は、6月3日(日)雌阿寒岳「阿寒湖畔コース」です。
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