雄阿寒岳旧道山行記録

参加者8名

11月12日作家深田久弥先生が登ったと言われる旧道に挑みます。

林の中へ入り込むと、そこは旧道と思われるものは全くなく地図アプリ、コンパス、紙地図を頼りにひざ丈ほどの笹薮が茂る赤松樹林帯を進みます。私は登山道のない登山を行うのは初めてです。数100m進むと向かっている方向が分からず、ただ前の方に着いていくだけの状態。コンパスを確認することもすっかり忘れていました。

標高500mから650m登りごたえのある急斜面を登ります。途中南方向を見渡すと白銀の雌阿寒岳、阿寒富士などが朝日に照らされ美しく疲れも忘れさせてくれます。登りきると緩やかな岩尾根に上がり岩にしがみつくように木々が立っています。生命の力強さを感じました。緩やかな尾根をコンパス頼りに進みます。

標高700m、緊張が走ります。メンバー1人の体調が急変。全員で応急にあたります。この時活躍した道具が「アルミブランケットシート」

素早く体を覆うことができ体温維持に役立ちました。遭難時の身元発信にも役立つようです。(ザックに入れておきましょう!)20分程容体の回復を確認して出発。緩やかな笹薮の尾根を辿ります。標高830m(急登になるか?)メンバーの体調が良くなさそうです

リーダー並び全員の一致で撤退の判断となりました。メンバー全員の顔には不足はありません。むしろバリエーションルートを皆で辿った満足感で溢れていました。

静かな森の中で会話の弾むランチタイム、「また来るぞ!」誓いとともに記念写真、下山です。下りは踏みつけた笹薮を辿れるのかな?と思っていた私の考えは甘いです。踏み跡などなくTさんの言っていた通り、裾野が広がる下りの方が道迷いのリスクが高いです。皆でコンパス、地図アプリを確認しながら下って行きます。それでもルートが外れる時はあります。途中旧道跡も見つかりました。

11時30分全員安全に下山、体調が悪くなったメンバー最後までよく頑張りました。先頭進んでいただいたYさんお疲れ様です。よい思い出が出来ました。ご一緒していただいた皆様本当にありがとうございます。

反省点・学んだ点

〇 ついていくだけで何もできなかった、紙地図、コンパスをもっと使いこなせないといけない

〇 道のない尾根を下る時無意識に明るく開けた方向へ向かってしまう。必ずコンパスで方向を確認すること

〇 笹薮歩行時は、ポール使用は歩きにくい。

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編集後記~今回の山行の3 GOOD THINGS

  1. くしろ山岳会の鉄の掟は「もっとも弱い人に合わせて登る」こと。その理念が会員に浸透していることを実感しました。
  2. 今回は当会きっての「猛者」が体調不良に襲われました。完全にノーマークでした。いつでもどこでも誰にでも、リスクがあるということを身をもって教えてくれたことに感謝。
  3. 研修会等でリスクマネージメントを学び、最悪の事態に備えて行動しているつもりでしたが、まだまだ甘かった。それが分かったことが収穫。

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仲間がほしい

もっと難しい山に登ってみたい

知識や技術を習得したい

冬も挑戦したいけど自分一人では不安

例会や研修会の見学も大歓迎です。ぜひお問合せください!!

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