雄阿寒岳で冬の気配を感じてきました
10月の定例山行は釧路市のシンボル的な山「雄阿寒岳」。
8合目のハイマツ帯には、雨氷が陽に輝く幻想的な景色が広がっていました。
雨氷とは、0℃以下でも凍らずに降った雨が、地表で物体に接触して急激に凍ることでできる氷のこと。
直前まで霧が風に流されていたことから、雨ではなく、霧が作り出したようです。霧が樹木にあたっている所だけに雨氷ができていました。
枝を覆う氷は陽にあたってキラキラと輝き、触れると透明で美しい音をたてながら落ちていきました。
※360°の特殊カメラで撮影しています。
しばし別世界を行く我々一行。
珍しい自然現象を目の当たりにする幸運に、このところ天候不良で山行が軒並み中止になったことは完全に帳消しになりました。
太古の昔、現在の阿寒湖より大きな古阿寒湖(こあかんこ)が、雄阿寒岳の噴火活動の過程で細かく分断され、阿寒湖沼群が形成されたと、最近読んだ本で知りました。
雄阿寒岳のある阿寒カルデラには、大小17の湖沼が点在しています。
雄阿寒岳を登るときは、太郎湖、次郎湖の脇を通り、山頂からは阿寒湖を見下ろし、ペンケトー、パンケトーの全貌を望むことが可能です。
ほほぅ、もとは一つの大きな湖だったのだな。
なんてことを考えながら登った雄阿寒岳は、いつもとはちょっと違う気がしました。
雄阿寒岳は、3合目から5合目まで400mの標高差があり、急で見晴らしのきかない単調な登山道が続きます。
登りも辛いですが、下りは集中力が途切れがちになります。
雄阿寒岳を敬遠される方が多いのはこのためでしょう。
グループ登山では特に下りでグループが前後に離れがちになり、後続者が焦りなどから転倒滑落事故につながることがよくあります。
当会の山行では、最もペースの遅い人に合わせることを大前提に、パーティーがばらけない様にすることを心掛けています。
★次回は10月20日(日)然別火山群の南ペトウトル山です。下山後にはナキウサギの観察もします。
★くしろ山岳会では、新規会員を募集しています。例会や研修会の見学も大歓迎です。興味のある方は、問い合わせフォームからご連絡ください!