登山のための応急手当講習会を開催しました
いつもは例会時に合わせて開催する研修会ですが、4月は単独で開催。
講師は元医療関係の職に就いていた当会会員です。
登山に必要な応急手当を、講義と実習合わせて、みっちり3時間学びました。
出血時の対処方法を少しご紹介します。
出血時の対処方法は3つあります。
【直接圧迫法】
3分~5分、出血しているところを強く押さえます。出血しているところに「滅菌ガーゼ」を当て、直接他人の血液を触らないように薄手のゴム手袋等をはめた手で押さえます。
【間接圧迫法】
指で動脈を強く圧迫します。そのためには、体のどこに血管が走っているか知っておかなければなりません。研修では実際に脈が測れる場所を探してみました。これがわかれば止血は簡単だそうです。
【止血法】
止血帯で縛って圧迫します。できるだけ太いものでしっかり押さえます。大切なのは縛り始めた時間を記録しておくこと。その後の処置に大きく関わってきます。
学んだことが活かせる機会は少ないほうがいいですが、実践しなければすぐに忘れてしまいます。
イザという時に慌てないためには、何度も繰り返し訓練することが大切です。
山では、限られた装備や条件のもとで手当てをしなければならず、基本的な知識に加えて、場に対応する応用力が求められます。
傷の手当なら「水道水でしっかり洗浄する」のが基本ですが、山では理想論です。
真水を携行していなければ、エキノコックスの心配は無視して沢の水を使うしかありません。
でも水場さえ近くになかったらどうするか?
足を捻挫をしたときは冷却して固定するといいのは誰しもが知っていますが、山では氷や冷却スプレーなどありません。
でもなんとか自力下山したい。そんなときはどうするか?
今回の講習会では、何を優先して、どう手当てしたらいいのか分かり、頭のなかのモヤモヤがスッキリ解消。
単なるハウツーに終わらず、本当に知りたかった実践ポイントが学べました。
今後も、会員のみなさんが培ってきた知識や経験を分かち合う機会を作っていきたいと思います。
講師を務めてくださったSさん、ありがとうございました!
次の研修会は、5月7日(火)「地形図の読み方」です。電子地形図25000をオンラインで購入する方法と、購入した地図データをコンビニでコピーする方法も併せて紹介します。
次回の山行は、知西別岳と羅臼湖ハイクです。知床横断道路が開通し、残雪が残るこの時期限定のルートです。
くしろ山岳会では、新規会員を募集しています。
見学大歓迎です。
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